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空海が行く

俳句 猫 庭 のこと

遥照12月号(2016) 

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墨客のごとく遊歩の懐手       佐藤宗生
蟷螂の草より先に枯れにけり    花房柊林
石頭漫ろそぞろに秋惜しむ     甲斐梶朗
演舞了り色なき風の能舞台     石津淡紅
旨み増す野菜を褒めて霜の声    牧明子
雲走り尾花の揺るるきつね雨    中西八千代
通りゃんせで上がる踏切秋夕焼   山崎靖子
一陣の風現はれて神の旅      竹地恵美
膝折ればサルビアの炎燃え移る  古川澄子
新涼や木立を透きし海の青     森脇八重
柊の花散る水や空青し        森靖子
命ある限りお洒落を柿紅葉     原房枝
先頭のランナー来たる照紅葉    土屋鋭喜
佇てばもう詩人となりし帰り花    久戸瀬孝子
三日月の箸置き優し蕪蒸      山下卓郎
一輪車に乗せたるままの菜を洗う  徳永保美
笑茸かもと上戸の友来る       柚木寿代
風に陽に酔うて熟れゆく畑蜜柑   石井弘子
千枚田声の賑はふ稲雀        中西登美
金木犀古木ならばの香り立つ    浅野陽
背伸びして蜜柑を摘めば空青き  南みどり
星飛んで天地創造神仏       工藤泰子

Posted on 2016/12/05 Mon. 09:00 [edit]

category: 遙照

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05

遥照11月号(28年) 

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田の神を燻して秋を収めけり      佐藤宗生
月光やピカソの青の時代あり      花房柊林
コスモスの揺れて三色のみならず   甲斐梶朗
雲居の月のぼる弦楽四重奏      石津淡紅
野分して空のにごりを一掃す      牧明子
抽斗に使はぬルージュ十三夜     中西八千代
これ以上笑へぬ柘榴残りけり      山崎靖子
バス停の標傾げり草紅葉        竹地恵美
安楽死だっただろうか雄蟷螂      古川澄子
鯉の背の集ふ水面や晩夏光       森脇八重
神懸りカープ優勝秋赤し         土屋鋭喜
秋天や巡回体操いちにさん       原房枝
秋の灯にたたみて白き洗ひもの     森靖子
汲み上げしポンプの軋みさとの秋    久戸瀬孝子
澄む水を両手に掬う空の色       虫明有菜
夕焼けがとけて真っ赤に空と海     竹中保夫
水澄むや鏡のやうに映しをり      柚木寿代
月代や白黒写真の庭木立        山下卓郎
ゆるゆると辿る人生秋夜長        中西登美
爽やかや楽器ひとつを身ほとりに     浅野陽
明日帰る子等の弾みし花火の輪     南みどり
魚籠に挿す芒に風の記憶かな      工藤泰子

Posted on 2016/11/06 Sun. 10:55 [edit]

category: 遙照

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06

2016遥照10月号 

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さらさらと斗升に受けし今年米    佐藤宗生
敗戦の歴史を語れ茄子の馬     花房柊林
法師蟬懺悔の言葉繰り返し      甲斐梶朗
新涼や素直に通る針に糸       石津淡紅
露の世に案ず余生といふ未来    中西八千代
大花野嶺の紺天かぎりなし      川崎照女
渡り鳥昏き大樹に吸ひ込まる     竹地恵美
味噌汁の間引き菜の色いただきぬ   山崎靖子
法師蟬起承転結確かなる        牧明子
種抜かぬ葡萄に昔の風味かな    古川澄子
生きものの宿りゐるかに芒原     森脇八重
唐辛子扱ふ手さえ火照りをり     森靖子
定命の眠りの母や曼珠沙華      原房枝
これという腹案なくて花木槿      土屋鋭喜
赤カンナ会うたび燃ゆる影なりき    久戸瀬孝子
行き先は告げてはおらぬ法師蟬    石井弘子
新涼や風の分子を肌で聴く     山下卓郎
鬼灯の暮れて朱色の灯を点す     中西登美
原爆忌歴史を語る千羽鶴        浅野陽
還暦にきらめく心竹の春         南みどり
目立ねど本文尽くす稲の花       工藤泰子

Posted on 2016/10/03 Mon. 08:45 [edit]

category: 遙照

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03

遥照9月号2016 

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一日といふも一齢秋の蠅     佐藤宗生
ふんだんに光と水や敗戦忌   花房柊林
今鳴かな何時鳴く蟬の七日間  甲斐梶朗
敗戦忌南の島は永久の墓碑   石津淡紅
懐郷や一夜の旅の盆踊り     中西八千代
蝉時雨のど真中なる墓参り    牧明子
九秋の独り寝なりし湖畔宿    山崎靖子
百日紅明日動員の大学生    竹地恵美
地球儀の裏側燃えて夏五輪   古川澄子
蛇行する川も涸れたる大旱    森脇八重
鷺草の里恋しかろ鉢育ち      原房枝
享年の文禄とある墓洗ふ      森靖子
団欒に加わる守宮の指定席    土屋鋭喜
敗戦忌吾よりも若き祖父の声   山下卓郎
久々に出番のめぐる蠅叩き    石井弘子
ひとりには余るベンチや大賀蓮   久戸瀬孝子
好物を美味しく食べて暑気払    虫明有菜
渡船場の舟うち揚ぐる秋の浜    柚木寿代
なた豆の夢を求めた蔓の先     大室瀧子
縁側の妣の居た場所盆の風     徳永保美
終活の黴生ふ本を捨てられず     中西登美
激辛のライスカレーの暑気払      浅野陽
子供らの指切りげんまん梅雨晴間   南みどり
蜻蛉へくるくる回す指の先        工藤泰子

Posted on 2016/09/05 Mon. 08:39 [edit]

category: 遙照

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05

遥照8月号2016 

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敗戦忌あの日も呆けてゐたりけり       佐藤宗生
背伸びして生きし青春夏あざみ      花房柊林
蜘蛛の子を闇に走らせ濁世かな     中西八千代
星祭白一色の千羽鶴            甲斐梶朗
ボート疾走鮫除の浮の沖         石津淡紅
田の溝に堕ちて不覚の蛍狩り      山崎靖子
永らへて飢渇と飽食終戦日        牧明子
木下闇昏みし風の吹き出でし       竹地恵美
荒梅雨や川底たちまち浚えらる     古川澄子
天心をくすぐられゐる百日紅       森脇八重
病室の窓辺を飾る立葵          森靖子
田めぐりの夫眼裏に青田風       原房枝
父の日や父という字がどうも下手    土屋鋭喜
来客の折り目正しや百合の花     石井弘子
ふるさとの絵葉書使ふ夏見舞     柚木寿代
光年の大河の阻む星の恋        久戸瀬孝子
ことごとく西瓜狙わる群烏        藤沢絹子
画布の中金魚いまにも動きそう    虫明有菜
青梅雨に野菜復活背筋伸ぶ      山下卓郎
悠々と時を旅して山椒魚        浅野陽
薫風にまる洗ひさるわが五体     中西登美
涼風の通り抜けたる羊歯の路    南みどり
緋目高の学校となる禅の寺      工藤泰子

Posted on 2016/08/03 Wed. 07:37 [edit]

category: 遙照

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