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空海が行く

俳句 猫 庭 のこと

やんぬるかな17 

やんぬるかな〈17〉  工藤泰子

花あれば西行の日とおもふべし  角川源義 
前回は桜の句や桜ソングを紹介した。
「桜ソング」のランキングで一位の森山直太朗さんの「さくら」は、歌番組でよく流れていたが、この様な企画は、「卒業・入学」「別れ・出会い」の時期に多くある。最近の流行歌は難しいので、覚えて唄えるのは“サビ”だけで、たまにカラオケに行けば、ナツメロばかりとなる。曲を入力するリモコンに「年代別の選び方(たとえば・60代の人の青春時代?)」があり、便利すぎて驚かされた。
それはそれ、季節が巡ってくると、小学唱歌をつい口ずさんでいることがある。半世紀?も前なのに・・随分としっかり覚えているものだ。さしむき今なら「♪鯉のぼり」「♪こいのぼり」「夏は来ぬ♪」「かたつむり」「茶摘」などである。
これらの歌は耳から“平仮名の音”で覚えているので、漢字で書かれた歌詞を調べてみた。たとえば「イラカ」は「甍」で、屋根の瓦だが、音も字も子供には判り難いはず。しかし何度も聞いている内に「甍の波と雲の波」すんなりと覚えてしまったのだ。
①甍(いらか)の波と雲の波/重なる波の中空(なかぞら)を
/橘(たちばな)かおる朝風に/高く泳ぐや、鯉のぼり
②百瀬(ももせ)の滝を登りなば/忽(たちま)ち竜になりぬべき
わが身に似よや男子(おのこご)と/空に躍るや鯉のぼり

プロ野球の広島カープも二番の歌詞のように“百瀬の滝”を登って欲しいものだ。最近の子供たちには「チューリップ」の作詞者でもある近藤宮子さんの「やねよりたかいこいのぼり・・・おもしろそうにおよいでる♪」の方が馴染みがあるだろう。
大空は大きな未来鯉幟   山田弘子
五月六日は立夏!そのころ口ずさんでしまうのが、「夏は来ぬ」だ。有名な歌人、佐々木信綱・作詞、小山作之助・作曲で、古き良き日本的風景が浮かび上がる。次の古典の和歌を踏まえて味わいたい。
 ほととぎす来鳴き響もす(とよ)卯の花の
ともにや来しと問はましものを  石上(いそのかみの)堅魚(かつを)

(卯の花の花かげにホトトギスが鳴き、夏の到来をいち早く告げる趣向がもてはやされた。)
「夏は来ぬ」季語が盛りだくさんの歌詞!
①卯の花の/におうかきねに時(ほとと)鳥(ぎす)早も来鳴きて
しのび音もらす/夏は来ぬ
②五月雨の/そそぐ山田に/早乙女が裳裾ぬらして
       玉苗植うる/夏は来ぬ
③橘のかおる軒ばの/窓ちかく蛍とびかい
       おこたり諌(いさ)むる/夏は来ぬ
④楝(おうち)散る川辺の宿の門遠く/水鶏(くいな)声して
夕月涼しき/夏は来ぬ
⑤五月闇/蛍とびかい/水鶏鳴き/卯の花さきて
早苗植えわたす/夏は来ぬ

空木(うつぎ)は幹が中空なのでその名がある。ウツギノハナのツギを略し「うのはな」と呼ばれる。
 卯の花をかざしに関の晴着かな  曾良
卯の花のこぼるる蕗の広葉かな  蕪村
卯の花と思ひたるよりそれらしく 稲畑汀子
女童と卯の花越しに目で遊ぶ   品川鈴子

CDの「童謡を歌う」(由紀さおり&安田祥子)を引っ張りだして聞いていたが、パソコンのYOU・TUBEなら動画の映像を楽しむことが出来る。見て行くとVOCALOIDの「初音ムク」(合成音声)が歌っている「茶摘」があった。
ボーカロイドはボーカル(歌)とアンドロイド(人造人間)を組み合わせた合成語?と思うが、これが今や爆発的人気で、単なる「オタク文化」だと侮れない代物なのだ。コンピューターが出現して、まだ二十年だが、知ってるつもりの漫画やSFの世界より、よほど進化しているのではないだろうか?
その「初音ミク」は五年前に日本のクリプトン・ヒューチャー(株)(伊藤博之代表)が生み出した。ミクのプロフィールは青緑色のツインテール(髪型)、身長158㎝、体重42㎏の女の子である。
仕組みはよく判らないが、ヤマハの開発した音声合成システムを使って、バーチャルシンガー(仮想の歌手)「ミク」が歌ったり踊ったりする。その“専用ソフト”を使えば、ただのネット・ユーザーが監督・作曲家・演出家に変身?してクリエーター(芸術家・創作者)になれるのだから、ビックリ仰天、吃驚だ。努力とは無縁の私ですら、「今までの努力は水泡に帰したか?」と思ってしまった。
しかし少女マンガのキャラクターの様なミクが歌う!「日本の美しい歌」「茶摘」も悪くない!
①夏も近づく八十八夜/野にも山にも若葉が茂る
「あれに見えるは茶摘みぢやないか
      あかねだすきに菅(すげ)の笠」
②日和つづきの今日このごろを/心のどかに摘みつつ歌ふ「摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
       摘まにゃ日本の茶にならぬ」

「茶摘」というと手遊びがある。歌に合わて「せっせせっせ!」慣れて「よいよい!」“昔取った杵柄”高齢の人の方が結構上手い!八十八夜に摘んだお茶は、不老長寿の飲み物だそうだ。たしかにカテキンは健康に良い。大いに長生きし、美味い茶を“淹れ”美しい日本を味わいたいものだ。
蒔くべきを蒔きて八十八夜かな  片山由美子             やんぬるかな!
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Posted on 2013/05/24 Fri. 17:48 [edit]

category: やんぬるかな

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