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空海が行く

俳句 猫 庭 のこと

やんぬるかな27 

やんぬるかな27 工藤泰子
前回は「水」と「時」について色々な思いをめぐらし、次の句を挙げた。
うしろより見る春水の去りゆくを 山口誓子
誓子は言うまでもなく、昭和俳句の第一人者である。四S(秋桜子・素十・青畝・誓子)の一人で、虚子の伝統趣味傾向に飽きたりず、新興俳句運動を興した。その俳句は、「写生構成」と称し、「理知的構造をもってする写生」と言われる。戦後「天狼」を主宰した。
春水のしぶきし岩にこヽろ触る 山口誓子     
流氷や宗谷の門波荒れやまず    〃 
 
 
山口誓子は平成六年三月二六日に92歳で亡くなった。住んでいた屋敷は、平成七年の「阪神・淡路大震災」で倒壊し、今では句碑と記念碑が建てられている。その建物は神戸大学文理農学部キャンパス内に「山口誓子記念館」として移築保存された。かつて「運河」(茨木和生主宰)の吟行で、其処を訪れたことがある。「床柱」「硝子窓」などそのまま復元されている座敷で、句会が開かれた。記念館の庭からは神戸の町、神戸港、大阪港が一望できる。    
「運河」の師系は右城暮石・松瀬青々・誓子である。同じく誓子を師系とする結社「宇宙」(主宰・島村正)と「星雲」(主宰・鳥井保和)の誓子忌の俳句と句を紹介する。
誓子忌の富士より瑞の富士はなし   島村正   句集「永劫」より 
うすうすと富士の峙つ養花天  島村正     句集「飛翔」より
 
 誓子忌の空のかぎりを星潤む   鳥井保和
  句集「吃水」より
日の暈を拡げ霞める熊野灘    鳥井保和 句集「星天」より


さて、東日本大震災3・11は三年目を迎えた。テレビでは“津波の襲いかかる映像”が繰り返し放映され、近いうちに来ると予想される地震や津波の“シュミレーション”画像で、しきりに防災を呼びかけている。
その朝、インターネットを開くと、Yahoo!JAPANの全面中央に「東日本大震災から3年。つながろう・明日も」の字が飛び込んで来た。復興を目指して行動して来た方々の元気な顔写真とメッセージである。他人事にしてはいけない!と心に刻んだ。すぐさま
ネットの俳句ブログ「木偶の会」に、いわき市の俳誌「浜通り」151号から震災特集の俳句を抜出し公開した。俳句の言霊、言葉の力でつながろうと!
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岸壁の祭壇つつ抜けの北風     結城良一
白鳥飛来かの日津波の大川に    青木燁子
牛小屋に猪棲める避難むら     伊藤雅昭
三月の十一日の朝新た       笠間 杏
グランドと見紛ふ表土なき冬田   鍛冶邦雄
雁の列過ぎゆく屋根はシート被る  小松洋子
晴れ渡る空の眩しとかいつぶり  佐々木孝子
冬ぬくし仮設に移動郵便局     佐藤俊子
月の雨体内被曝誰も言はず     柴田郁子
秋刀魚さんまいわきは辛いばかりなり長岡 由
廃砿区づない背丈の芒原      花貫 寥
鎮魂の沖水平に和みけり      林十市郎
被災の子大海原に草矢うつ     古市文子
復興の洋上発電大南風       仲田 昇
散らばりし消波ブロック鳥雲に   田崎武夫
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ところで、次に挙げたのは、有名な鴨長明の「方丈記」冒頭である。
「ゆく川の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結ばれて久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかとまたかくのごとし」     
 その「方丈記」に都の火災、竜巻、飢饉、大地震など、自らが経験した天変地異が記されている。
元暦2年7月9日(一一八五年8月6日)文治京都地震の様子を、《三木卓訳》で読んでみよう。
「この世のものとは思われない有り様だった。山崩れが起きて川を埋め、海はのしかかってくる様な大津波となって迫って来て、陸を洗った。地面は裂けて水が噴き出し、山の大岩は割れて谷に転がり落ちていった。岸辺近くを行く船は、揺れさわぐ波にもまれて漂い、道をいく馬は脚をとられてよろよろした」 中略 「 鳥ではないから、空を飛ぶことは出来ない。竜だったら雲に乗ってしまえたのに、とさえ思った。数ある恐ろしいことの中でも、地震が一番恐ろしいのだ、と思い知ったことだった」結びでは「私の人生は、傾く月が山のへりに近づいている様なもので・・じきにあの世の暗闇に入って行くことになるだろう・」    
一二一二年(五九歳の時)外山の庵(方丈=畳四畳半)で、隠棲し書いた「方丈記」は、教科書にも載り、今では知らない人はいない。後の世で、この様に持て囃される時が来るとは・・。出世の望みが絶たれ、厭世、出家した長明の作は“うたかた”から“不久の名作”になった!
そんなこんな鬱々していたら、鶯の声がした。
鶯の鳴き声は「法-法華経!」だからなのか、勇気が出てくる?ふと、人気グループ・SMAPの♪NOT/ALONE(幸せになろうよ)のフレーズが出てきた。♪誰かを信じる遺伝子で出来ている♪♪ さて遺伝子と言うと「俳句の申し子、俳句の遺伝子」で出来ている俳人・島田牙城がいる。
 同人誌「里」代表の牙城は、発行所「邑書林」(代表取締役編集長兼丁稚)で、「セレクション俳人」など多数の本を生みだし、まさしく「牙城」の人だ。 
   
*牙城とは敵の本陣や勢力の中枢*
「里」の俳人は、櫂未知子、沖寒蝉、谷口智行、畑毅など大物で、俳句に滅法うるさい人たちばかりである。その先鋒?牙城から、フェイスブックに“牙城俳句塾”なるサイトが突如現れ、召集を受けた。
【とかく世間は棲み易く、webサイトの俳句欄、「いいね!」ばかりが多いけど、真に俳句が好きならば、貶されてでも這ひ出でよ。一日一句寄せ来れば、〈俳〉の真髄書き示し、喜怒哀楽の向かう側、命の果の言霊の、主となるまで付き合はむ。こを我が行の一環に、本日三月十日より、加へ歩むと決意せり。ささ皆の衆皆の衆、〈俳〉を試しに寄りやしやんせ!】
ふらふらと名調子に乗せられても・・・足が竦んで投句は二の足!!そこで、怒られるのは承知で、彼のルーツ!御両親の俳句を上げてお茶を濁したい。

お父上の句集(「白秋」「玄冬」)「青春」「朱夏」より
応仁の乱まで寺領松の花  島田刀根夫「青春」
地虫出て人は水邊に寄りやすく   〃
密教の山ふところを巣立ちけり   〃
初音してけふにはじまる庭づくり 〃 「朱夏」
馭者はやり馬はやり草芳しき     〃
笛吹けば子供集まる春の水      〃
草の香や雀の子には風強く      〃

お母上(運河・天水集同人)の句集「狐日和」より
春ごとの古き外題の芝居かな   島田民子
囀れり日の神祀る日の道に      〃
川鴉水くぐりては巣に通ふ      〃
春嵐鳩まつすぐに歩かれず      〃

民子先生は、厳しく、一途だが、天真爛漫、お洒落で、ユニーク!!落ちこぼれの私だが、ずいぶんと可愛がって戴いた。
 さてどんな風にも強い“牙城”俳句!
 げんげ田に産まるる人のかたちあり 島田牙城 

 産まれた時から俳句していたのか?
               やんぬるかな!
                  (敬称略)
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Posted on 2014/03/24 Mon. 07:12 [edit]

category: やんぬるかな

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24

空と春空 

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お隣の庭の松の大樹が切られました。大型クレーンが来て、少しづつ空を降ろしてきました。空ちゃんの空が広くなりました。

  春空を降ろして来たるチエーンソウ  泰子

Posted on 2014/03/20 Thu. 08:23 [edit]

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20

玉島のお雛様 

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玉島市民ホールに展示しているお雛様の豪華なこと!!
昔の台所用品も精巧にできていました。
駕籠や箪笥ももちろん立派でした。
吊り雛は良寛さんゆかりの玉島ならではですね!

Posted on 2014/03/05 Wed. 14:21 [edit]

category: 日常

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05

遥照3月号 

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 見はるかす吉備津国原風光る   佐藤宗生
 言霊の琴線にふれ梅白し     中西八千代
 一片を重ねて積もる春の雪    竹地恵実
 ときめきは命の塩ぞ冬の星    花房柊林
 探梅をどこまで伸ばす万歩計   森脇八重
 予定一つ無き一日の雪篭り    石津淡紅
 白黒に煙る名園芝を焼く     森靖子
 遠き日の母の皸吾が手にも    原房江
 褌を締めて会陽の人となる    土屋鋭喜
 未練いま捨てにきて芝焼きを見る 久戸瀬孝子
 手を足を北の峠の駅火鉢     山下卓郎
 野も山も背伸びしてゐる春の風  徳永保美
 千年の古木の蔓を剪定師     浅野陽子
 神域の彼岸桜もほころびぬ    中西富子
 大甕にひらり舞ひ込む六つの花  工藤泰子

Posted on 2014/03/04 Tue. 14:13 [edit]

category: 遙照

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