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空海が行く

俳句 猫 庭 のこと

やんぬるかな19 

前回はオノマトペが爆発的に増殖してきていることを取り上げた。
ミルクどばどば苺溺れて潰されて  谷口智行(インターネット俳句ブログ「木偶の会」より)
どばどば溺れるのは苺だけだろうか?
どばどばはミルクを注ぐ音だが、どばどば溺れる苺!と書き、へラへラと浅はかだった。その挙句
 ねぢねぢにソフトクリーム回しけり   泰子
妄想はとうとう苺のソフトクリームとなって、盛り上がった渦を回しながら舐め始めていた。
谷口氏に「こんなん紹介したけど・・」と言うと
「やんぬるかな」に苺の句を採り上げて頂き光栄です。小学生ほどに力を抜き過ぎていて、
句を見てよほど非力な男と思われることでしょう。
彼一流の冗談ぽい返事が来た。これはヤバイ!早速、名誉挽回!
ここで鬼才、谷口智行さんのプロフィールを少し紹介する。
和歌山で人気クリニックを開業中の現役の医者。現在、茨木和生主宰「運河」の編集長である。
彼の文章には定評があり、「運河」「湖心(昨年終刊)」「里」「春塘」などに、エッセイ、評論、作品評などを書き殴って?おられる。「湖心」と「里」のエッセイを纏めた「日の乱舞・物語の闇」は“熊野曼荼羅”と言うべき内容で驚嘆に値する。その帯文!
熊野二千年の光と闇を直視する先に熊野に生きる人々の素朴なる哀歓のつぶやきが聞こえる
熊野のど真中で〈熊野〉を生きる著者が人間と神仏の混沌を語り尽くす〈熊野学〉集成 (邑書林)

「運河」の俳句月評「胸にゐる」は、55回になる。たまたま40回の冒頭に次の文を見つけた。
《ある日ふっと何かを思いついたら句帖や本の片隅に記しておく。そして後でロジックを整え、加筆、修正を施す。その「ふっ」がまさに、邪説、珍説と言うべきものを生む。副題に「余念妄念」と付した所以である。しばらくお付き合い願いたい》
この「ふっ」はいったい何だろう。オノマトペなら、風の音?息の音?吹き込む音?吐き出す音?
これこそ前回紹介した感性アナリスト(黒川伊保子さん)のジャンルの「感性」で捉えるしかない。
副題「余念妄念⑯」では「地名」について「災害地名」「災害を予防する地名」を解説、無難な「上っ面地名」への警鐘を鳴らしている。彼のセンスは次に上げる句集名からも伺い知ることが出来る。
「 藁嬶(わらかか)」=豊饒の第一句集(邑書林)
「 媚薬(びやく)」= 濃密な第二句集(〃)
また週間俳句編の、“俳句のこれからを担う
作家二十二人”の「俳コレ」にも登場した。
高山れおな撰の百句と小論がある。
指を嗅ぐ少年蝶を放ちしか  谷口智行
忘れ霜食ふもんよーけ咲いとーよ 〃

小論の見出しは「ドクトル谷口の熊野ラプソディがずっと前から好きだった」に始まり、「闊達な言葉のリズムと、それと結びついてもいるだろう聴覚的な記憶力の・・の冴えは魅力のひとつ・・」と書いている。
話は変るが、このたび「木偶の会」の俳句ブログが一周年を迎え、その記念特集に玉稿?をお願いしたところ、谷口氏は「ふっ!そうだ!猫の句を作るわ!」と快諾!そして「作りまくったワ!」と百句近い“凄まじい猫たち”が姿を現した。
管理人(ブログ)の私は知恵を絞り、「猫百態」「猫の四季」「猫曼荼羅」などの題を考えたが、パラパラめくってコレ!(俳コレの真似)みたいな軽いノリで選ぶカタログ本?風にしてネットに公開した。タイトルは
猫のカタログ PUSSYプシー・ニャンニャン
春 猫の子にしてはいけないことばかり 智行
  猫の子の耳が値札に見えにけり  〃

夏 蟬好きな猫と蜥蜴が好きな猫    〃
  蟹這うてをればいちいち猫行くよ 〃

秋 仰向けに眠る猫ゐる良夜かな   〃
  露けしや猫踏みたれば夜叉と化し 〃

冬 神留守となれば神社は猫捨て場  〃
  いやあねと猫啼く毛布被せられ  〃

そもそもPussy catは英語で小猫ちゃんのことである。「小猫ちゃん何処へ行ったの?女王様を見にロンドンへ行ったの!何をしたの?・・いすの下にいた子ネズミをおどかしてやったの!」有名なマザーグースの唄から失敬して・ニャンとも可笑しいネーミングになった。
さて私の回りでは俳句の“IC化”が少しづつ始まって来た。毎月の「遙照」から(15句)と「やんぬるかな」をブログ「空海が行く」に載せ、日本?世界?に公開中だ。
 この春、畑毅さんの呼びかけで、フェイスブックに「岡山俳人協会」のホームページを立ち上げ、俳句の仲間を募っている。もうすでにたくさんの友達の友達の友達と交流が始まった。忙しい人も、暇な人も楽しめるのが、フェイスブックなのだ!!
そのフェイスブックに毎朝必ず市堀玉宗さん《曹洞宗の永福寺と興禅寺の住職》の写真と俳句が届く。見たら「いいね!」のマークを付ける。俳句、禅・座禅・「再生の旅」と言う(人間と命のブログ)でもランキング上位を飾るサイトである。これぞ一期一会と感動している。
ねぢ花へきれいな雨後の声届く 市堀玉宗
太陽はだれのものでもない晩夏 〃
屍の眠れる海を開く日ぞ   〃
噴水を見て見ぬふりをする群衆  〃

震災復興にも尽力されていて、ネットを駆使した新しい説法の形かと思う。
さて茨木先生から出来立ての句集「薬喰(くすりぐい)」が届いた。薬喰とは、寒中の滋養の為に獣肉を食べること冬の季語だ。
帯文は「暮らしの現場との交感。円熟す!」
山神も水神も岩朴の花  茨木和生  
へびといふ声も出せずに驚けり〃
崖道の落石にゐて道をしへ 〃
 

斑猫(ハンミョウ)は猫と書くが猫ではない。道おしへと言う二センチくらいの美しい昆虫である。
人の歩く前を飛ぶから“道教え”だそうだ。
道は険しい!   やんぬるかな!
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Posted on 2013/07/23 Tue. 19:23 [edit]

category: やんぬるかな

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23

七夕かざり 

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倉敷市芸文館であった劇団昴の公演「親の顔が見たい」を見に行きました。
いじめを扱った話でした。子供は出なくて、親同士の話合いで事件が語られます。親の「正義」を問う・・けっこう重い内容でした・・。
帰りは美観地区をぶらつきました。可愛い桃太郎を発見!七夕飾りは派手ですね!

Posted on 2013/07/07 Sun. 17:39 [edit]

category: 日常

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07

遙照7月号 

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  一天をぶちぬく音よ大花火    佐藤宗生
  放列のカメラに揺るる花菖蒲   石津淡紅
  薄青き蛍の瓶を抱き歩く     花房柊林
  序破急の能管に和しさみだるる  中西八千代
  日の当るときはゆつくり竹落葉  甲斐梶朗
  風少し堰の音して花菖蒲     川崎照女
  雨足に重さのありし菖蒲花    森脇八重
  明治より黴を留めし父の辞書   山崎靖子
  短夜や柱時計の音確か      古川澄子
  短夜と言うも眠れぬ事ありぬ   田中愛
  短夜や翼もちたる夢の中     久戸瀬孝子
  短夜の圭吾犯人まだ知らず    土屋鋭喜
  短夜の独り言にも訛あり     森靖子
  鉄塔の四肢のびやかに若葉山   原房枝
  緑にも濃淡のあり若葉風     山下卓郎
  崩るるは猫の姿態よ短き夜    工藤泰子

Posted on 2013/07/02 Tue. 08:16 [edit]

category: 遙照

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